中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例
国税庁・中小企業庁(租税特別措置法第67条の5)(国税庁(所管法令は租税特別措置法、制度PRは中小企業庁))·対象地域: 全国
ひとことで言うと
中小企業者等が1個(1組)あたり一定額未満の機械・備品・パソコン・ソフトウェアなどを買ったとき、本来は数年かけて経費にする取得価額を、買った年度に全額まとめて経費(損金)にできる特例です。法人税・所得税が前倒しで軽くなり、年間合計300万円までが対象です。
減税の内容
30万円未満を全額損金
控除・償却
全額損金(年300万まで)
適用時期
通年・随時
準備の目安
申告のみ(事前手続なし)
適用期限は令和8年(2026)3月31日まで取得・事業供用分が対象でしたが、令和8年度税制改正で3年延長され、令和11年(2029)3月31日まで(令和10年度末まで)延長。あわせて令和8年4月1日以後の取得等は取得価額の上限が30万円未満→40万円未満に引上げ。期間内であれば事前申請不要で確定申告により随時適用可(調査日2026-06-20時点)。なお国税庁タックスアンサーNo.5408は本検証時点でなお改正前(30万円・令和8年3月31日)の記述が残っており、40万円・延長の根拠は税制改正大綱・経産省/中企庁資料による。(適用期限の目安: 2029-03-31)
5S LAB(AI業務最適化ソフト開発)として
ソフトウェア対象5S LAB が開発・納品する業務最適化ソフトや AI ツールは「ソフトウェア(無形減価償却資産)」として、1個(1ライセンス・1システム)あたりの取得価額が30万円未満(令和8年4月1日以後取得分は40万円未満へ引上げ予定)であれば、この特例で取得・事業供用年度に全額即時損金算入できる。顧客にとっては通常5年(ソフトウェアの法定耐用年数)かけて償却する費用を初年度に一括費用化でき、節税と投資判断のハードルを下げられる。具体的な提案軸: (1) 大型システムを一括契約せず、機能単位・モジュール単位で30万円未満(改正後40万円未満)に分割して段階導入する設計にすれば、各モジュールを少額資産として処理しやすい(ただし機能的に一体のものを形式的に分割するのは税務上の実質判定で否認リスクがあるため、独立して使用可能な単位での分割提案にとどめ、最終判断は顧客の税理士に委ねる)。(2) PC・周辺機器など導入端末も30万円未満なら同特例の対象なので、AIツール導入に伴う端末更新もまとめて提案できる(ただし SaaS の月額利用料など資産取得を伴わない役務はそもそも減価償却資産ではなく支払時の費用処理であり本特例の対象外。資産計上対象か費用処理かを見積で区別して示す)。(3) 顧客の年間取得合計が300万円の枠内に収まるかを意識した投資ペース設計の助言。注意: 損金算入の可否・金額計算・別表作成は税務行為であり 5S LAB は判断主体ではない。あくまで「対象になり得るソフト/機器を提供するベンダー」として、契約単価・単位・耐用年数情報を顧客と税理士に正確に提供する立場にとどめる。なお、これは補助金ではなく税制(後払いの節税)であり、開発費そのものへの補助・キャッシュ給付は発生しない点を顧客に明確に伝える。
5S LABの支援内容を見る区分・詳細
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 1単位あたり取得価額 | 30万円未満(30万円以上は対象外、通常の減価償却)。令和8年4月1日以後取得分は40万円未満へ引上げ予定(令和8年度税制改正大綱) |
| 対象下限 | 取得価額10万円以上が想定(10万円未満は元々全額損金可、20万円未満は一括償却資産の選択も可) |
| 年間損金算入上限 | 当該事業年度の少額減価償却資産の取得価額合計300万円まで(改正後も300万円で据置) |
| 事業年度が1年未満の場合 | 300万円を12で除し事業年度の月数を乗じて按分(300万円×月数/12) |
取得価額が消費税込みか税抜かは法人の経理方式(税込/税抜)による。最終確認は顧客の税理士。
| 区分 | 従業員数の上限 | その他要件 |
|---|---|---|
| 中小企業者等(原則) | 常時使用従業員数500人以下 | 青色申告書提出法人であること |
| 特定法人(出資金1億円超の協同組合等・農協等の一部) | 常時使用従業員数300人以下 | 区分により上限が異なる |
| 資本金要件 | — | 資本金または出資金の額が1億円以下 |
通算法人、大規模法人(資本金1億円超の法人)に株式等の一定割合を保有される子会社等、中小企業経営強化税制の特定経営力向上計画に特定機械装置等が記載されているものは対象外。判定は取得日・事業供用日の現況による。詳細区分は要確認。
| 資産区分 | 対象可否 |
|---|---|
| ソフトウェア(無形減価償却資産) | 対象 |
| 特許権・商標権等の無形固定資産 | 対象 |
| 器具備品・機械装置・PC等の有形資産 | 対象 |
| 中古資産 | 対象 |
| 所有権移転外リース取引で取得したとされる資産 | 対象 |
| 貸付け(主要な事業として行うものを除く)の用に供する資産 | 対象外(令和4年4月1日以後取得分) |
取得価額30万円未満(改正後40万円未満)であることが前提。
| 項目 | 現行(令和8年3月31日まで) | 令和8年度改正(令和8年4月1日以後取得分・大綱) |
|---|---|---|
| 適用期限 | 令和8年(2026年)3月31日まで | 令和10年度末(2029年3月31日)まで3年延長 |
| 1単位の取得価額上限 | 30万円未満 | 40万円未満へ引上げ |
| 従業員数要件 | 中小企業者500人以下 | 中小企業者400人以下へ引下げ |
| 年間上限 | 300万円 | 300万円で据置(変更なし) |
令和8年度税制改正大綱(閣議決定)に盛り込まれた内容で、本特例は同改正前は適用期限が令和8年3月31日だった。施行内容・適用開始時期は法令成立後に国税庁・財務省の公式情報で要確認。
対象になる人
中小企業向け / 従業員 500人以下 / 資本金 1億円以下(業種別の例外あり)
- 青色申告書を提出する中小企業者等であること(青色申告が必須)。
- 常時使用する従業員数500人以下が要件(電子申告義務のある特定法人は300人以下)。令和8年4月1日以後の取得等は、常時使用従業員数400人を超える法人が対象から除外される。
- 資本金または出資金1億円以下の法人等(資本金1億円超の大法人の子会社など適用除外あり)。経営力向上計画など計画認定は不要(届出・事前申請なしで申告のみで適用可)。
- 対象資産は取得価額30万円未満(令和8年4月1日以後の取得は40万円未満)。10万円未満や一括償却資産(20万円未満の3年均等償却)を選んだものは対象外。
- ソフトウェア・特許権・商標権等の無形減価償却資産も対象。中古資産・所有権移転外リース資産も対象。
- 貸付け(主要な事業として行うものを除く)の用に供した資産は対象外(令和4年4月1日以後取得分)。
- 租税特別措置法上の特別償却・税額控除・圧縮記帳との重複適用は不可。
こんなことに使えます
- パソコン・タブレット・周辺機器など30万円未満(令和8年4月1日以後の取得は40万円未満)のIT機器の即時償却
- 業務用ソフトウェア(無形固定資産)の取得費を取得年度に全額損金算入
- 複合機・サーバー・ネットワーク機器など器具備品の購入
- 機械・装置・工具など事業用設備の取得
- 中古資産や所有権移転外リースで取得したとされる資産も対象
- 年間合計300万円までを上限に、複数の少額資産をまとめて即時償却
申請の役割分担
顧客(申請者)と 5S LAB(支援側)が、それぞれ何をするかの目安です。
顧客(申請者)がやること
- 自社が青色申告の中小企業者等(資本金1億円以下・従業員500人以下、改正後は400人以下等)に該当するか、通算法人・大規模法人の子会社等の除外に当たらないかを確認する
- 30万円未満(改正後40万円未満)の資産(ソフト・PC等)を当該事業年度内に取得し、実際に事業の用に供する
- 取得価額相当額を帳簿で損金経理する(その事業年度の費用として計上)
- 年間の少額減価償却資産の取得合計が300万円以内かを管理する
- 確定申告で別表十六(七)「少額減価償却資産の取得価額に関する明細書」(個人は青色申告決算書の減価償却費計算欄・摘要への記載)を作成・添付して申告する
- 税務上の最終判断(対象可否・分割計上の妥当性)を顧問税理士に確認する
5S LAB(支援側)がやること
- 顧客が導入するソフト/システム/機器の1単位あたり取得価額(契約単価)が30万円未満(改正後40万円未満)になるかを見積段階で明示する
- 機能単位・モジュール単位で独立して使用可能な構成での段階導入プランを提示し、各単位の価格内訳を明確にする
- 納品物の内容(ソフトウェアか役務提供か、資産計上対象か費用処理か)が判別できる見積書・請求書・納品書を発行する
- ソフトウェアの法定耐用年数(自社利用は通常5年)等、顧客と税理士が判断に使う情報を提供する
- この制度が税制(節税)であり補助金ではないこと、損金算入の判断は顧客側で行う旨を顧客に説明する
5S LAB は税務代理・税務判断を行わない。対象可否・金額計算・申告は顧客と税理士の責任範囲。ベンダーは正確な取引情報の提供に徹する。
適用の進め方
制度共通のおおまかな流れです(細部は制度ごとに異なります)。
- 1
対象設備・要件を確認
公式や顧問税理士に、対象設備・控除率・適用期限を確認。補助金との併用可否も。
- 2
(必要な場合)計画の認定を受ける
経営力向上計画など、認定が前提の制度はこの段階で申請・認定取得。
- 3
設備・ソフトを取得して事業に使う
適用期限までに取得し、事業の用に供する(使い始める)。
- 4
確定申告で適用
申告書に必要な明細書・証明書を添付して、税額控除や特別償却を適用します。
主な必要書類
代表的なものです。最新・正確な一覧は公式の公募要領をご確認ください。「誰が用意するか」の目安つき。
調査日 2026-06-21 時点の参考情報です。本データは記載の調査日時点で各制度の公開情報をもとに整理した参考情報です。募集期間・金額・要件は年度や公募回次で変わります。申請前に必ず各制度の公式サイトで最新情報をご確認ください。