生成AIのAPI

アプリから生成AIを呼び出す『窓口』のしくみと、3社のAPIの違い・料金・エージェントSDKを整理する

この記事の要約

API は、自社のソフトから生成AIを部品として呼び出す窓口です。人手を介さず 24 時間・大量・他システム連携で働かせられ、料金は使った文章量に応じた従量課金です。

  • まずは単発の呼び出しで始めるのが基本
  • 簡単な処理は廉価モデルへ振り分けて節約
  • MCP など共通規格で差し替えやすくしておく

アプリはどう生成AIとつながるのか

ChatGPT・Claude・Gemini は、人が画面で話しかけるチャットアプリとして有名です。では、問い合わせの自動分類や帳票の読み取りのように、自社のシステムそのものに生成AIを組み込みたいとき、両者はどうやり取りするのでしょうか。

アプリが生成AIを呼ぶ流れ(単発 と ツール連携)

指示文(プロンプト)+モデル名+APIキーを送るリクエストトークンに分けて処理し、回答を返すレスポンス依頼+使えるツールの一覧を渡す依頼する「このツールをこの引数で呼んで」と指示が返るツール指示アプリが実際に処理を実行(DB照会・外部API)実行結果が返る結果結果を渡してもう一度頼む(必要なら繰り返し)結果を渡す結果をふまえた最終回答を返す最終回答
自社アプリあなたのシステム
生成AIのAPI各社のモデル
ツール・社内データDB・外部API

各ステップ・参加者・分岐をクリックすると、その仕組みの説明がここに表示されます。

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シーケンス図「アプリが生成AIのAPIを呼ぶ流れ」。参加者3人、ステップ8個。 【参加者】(左から右) - 自社アプリ: あなたのシステム - 生成AIのAPI: 各社のモデル - ツール・社内データ: DB・外部API 【流れ】(上から下へ) ── ① 単発の呼び出し = プロンプトを送り、回答を受け取る(いちばん基本) ── 1. 自社アプリ → 生成AIのAPI: 指示文(プロンプト)+モデル名+APIキーを送る 2. 生成AIのAPI → 自社アプリ: トークンに分けて処理し、回答を返す(応答) ── ② ツール連携(エージェント的)= 生成AIが手順を判断し、ツールを使って仕上げる ── 3. 自社アプリ → 生成AIのAPI: 依頼+使えるツールの一覧を渡す 4. 生成AIのAPI → 自社アプリ: 「このツールをこの引数で呼んで」と指示が返る(応答) 5. 自社アプリ → ツール・社内データ: アプリが実際に処理を実行(DB照会・外部API) 6. ツール・社内データ → 自社アプリ: 結果が返る(応答) 7. 自社アプリ → 生成AIのAPI: 結果を渡してもう一度頼む(必要なら繰り返し) 8. 生成AIのAPI → 自社アプリ: 結果をふまえた最終回答を返す(応答)

基本は1往復。ツール連携では往復のループになる

Claude / ChatGPT / Gemini の API くらべ(早見表)

各セルをクリックすると、その意味や詳しい説明がここに表示されます。

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比較表。3列 × 7行。 【列】 1. Claude(Anthropic) 2. ChatGPT / GPT(OpenAI) 3. Gemini(Google) 【比較】(観点ごとに) ■ 代表モデル と 安価モデル - Claude: Claude Opus 4.8 / 安価:Claude Haiku 4.5 / Anthropic - ChatGPT / GPT: GPT-5.5 / 安価:GPT-5.4 nano / OpenAI - Gemini: Gemini 3.1 Pro / 安価:Gemini 3.1 Flash-Lite / Google(Pro は Preview 表記) ■ 料金 - Claude: 上位 入力$5 / 出力$25 / 廉価 入力$1 / 出力$5 / Opus 4.8 / Haiku 4.5 - ChatGPT / GPT: 上位 入力$5 / 出力$30 / 廉価 入力$0.2 / 出力$1.25 / GPT-5.5 / 5.4 nano - Gemini: 上位 入力$2 / 出力$12 / 廉価 入力$0.25 / 出力$1.5 / 3.1 Pro(20万以下)/ Flash-Lite ■ コンテキスト長 - Claude: 100万トークン / 全モデル - ChatGPT / GPT: 約105万トークン / 入力。出力は最大12.8万 - Gemini: 100万トークン / 入力(約104.8万) ■ 扱える入力 - Claude: テキスト・画像・PDF / → テキストで出力 - ChatGPT / GPT: テキスト・画像 / 音声/画像生成は専用モデル - Gemini: テキスト・画像・音声・動画・PDF / 3社で最も幅広い ■ 得意とされる分野 - Claude: コード・自律作業・読解・安全性 / 腰を据えた作業向き - ChatGPT / GPT: コード/自動化・成熟した開発基盤 / 情報量・周辺ツールが豊富 - Gemini: 長文脈・マルチモーダル・価格性能 / Google 連携が強み ■ 呼び出し口 - Claude: Messages API / 窓口は 1 つ / POST /v1/messages - ChatGPT / GPT: Responses API / Chat Completions も継続 / 新規は Responses 推奨 - Gemini: generateContent / 2 つの経路 / Gemini API / Vertex AI ■ エージェント用SDK - Claude: Claude Agent SDK / Managed Agents も - ChatGPT / GPT: OpenAI Agents SDK / Swarm の後継 - Gemini: Agent Development Kit / ADK・A2A 対応 【観点】 - Claude を見る: Claude - ChatGPT を見る: ChatGPT / GPT - Gemini を見る: Gemini

3社は優劣より『得意の違い』。用途で使い分ける(2026年6月時点)

この分野の数値は数か月で変わります

生成AIのAPIは競争が激しく、モデルの世代・料金・性能評価が数か月単位で変わります。このページの数値は2026年6月時点・100万トークンあたりの米ドル表記の目安です。導入・契約するときは、必ず各社公式(Anthropic / OpenAI / Google)で最新を確認してください。

押さえておきたい言葉

API(エーピーアイ)
自社のソフトから生成AIを呼び出すための窓口・接続規格。決まった形式で注文を送れば結果が返ります。人の代わりにプログラムが自動でやり取りします。
トークン
生成AIが文章を扱う最小の単位で、課金の基準です。日本語はおおむね1文字1〜2トークン。入力と出力の両方が数えられます。
コンテキストウィンドウ
1回の呼び出しで生成AIが読み込める文章量の上限。大きいほど長い資料を一度に渡せます。上限を超えた分は渡せず“忘れられ”ます。
APIキー
正規の利用者であることを示す秘密の鍵。これで利用者を識別し課金します。漏れると不正利用・高額請求につながるため、厳重に管理します。
従量課金(トークン課金)
固定月額ではなく『使った文章量に応じて払う』方式。出力は入力より単価が高いのが通例で、キャッシュで割り引ける仕組みもあります。
ツール/関数呼び出し(function calling)
生成AIが『この処理を呼んで』と指示を返し、自社システムが実処理を行って結果を戻す仕組み。生成AIを社内データや外部システムとつなぐ要です。
マルチモーダル
文章だけでなく画像・音声・動画なども入力/出力で扱える性質。請求書画像から項目を抜き出す、といった使い方ができます。
エージェントSDK / MCP
SDKは『生成AIが考える→ツールを呼ぶ→結果を読む→繰り返す』ループを組む公式の部品集。MCPはツールを見せる共通規格で、どの社の生成AIにも差し込めます。

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