この記事の要約
テキスト音声合成(TTS)は、その場で文字を自然な話し声に変える技術です。カーナビやスマホの読み上げも、多くは録音ではなくこの合成音声です。
- 案内・ナレーション・読み上げに使える
- 声色・話速・高さは後から調整できる
- 人の声と聞き分けにくいほど自然になった
なぜ文字がそのまま声にはならないの?
コンピュータにとって、文字はただの記号の並びです。『2026』をどう読むか、どこで区切り、どの言葉を高く言うか——人が話すとき無意識に決めていることは、文字のどこにも書かれていません。機械はどうやって補っているのでしょうか。
文字が声になるまでの流れ
出発点
テキスト解析
自然さの核
音そのものを作る
ゴール
×1.0
各ステップをクリックすると、その内容の説明がここに表示されます。
この図をテキストで読む
ステップ図。5ステップ。 【手順】(順番に) 1. テキスト入力(読み上げたい文章) — 出発点 2. 読み・音素へ分解(文字→発音記号) — テキスト解析 3. 韻律を付与(抑揚・間・速さ) — 自然さの核 4. 波形を生成(学習したモデルが音を合成) — 音そのものを作る 5. 音声として再生(MP3 などの音ファイル) — ゴール 補足: 文字が「読み」「抑揚」「波形」を経て自然な声になるまで 【流れ】 - 音声合成の流れ: テキスト入力 → 読み・音素へ分解 → 韻律を付与 → 波形を生成 → 音声として再生
読み間違いは「読み」の工程で起きる
合成音声が固有名詞や数字を変な読み方をするとき、原因の多くは中盤の「読み・音素へ分解」の工程です。多くのサービスでは、ふりがなや発音を指定する記法(SSML など)で読みを補正できます。声がおかしいときは、まず読みを疑うと直しやすくなります。
押さえておきたい言葉
- TTS(テキスト音声合成)
- Text-to-Speech の略。入力した文字を、人が話したような音声に変換する技術のこと。
- 音素(おんそ)
- 「あ」「い」「k」「a」のような、音を構成する最小単位。文字をいったんこの粒に分解して扱う。
- 韻律(プロソディ)
- 声の高さ・強弱・間・速さといった話し方の抑揚。これが自然さと棒読みの分かれ目になる。
- 波形
- 音を数値の列で表したもの。空気の振動の形そのもので、これを再生すると音として聞こえる。
- ピッチ / 話速
- 声の高さ(ピッチ)と話す速さ。多くのTTSではこれらを後から調整して印象を変えられる。
ここから先へ
この解説とつながりのあるページ