Gemini API
Google AI Studio と Vertex AI ── 入り口が複数あってややこしい Gemini を整理し、できること・モデル・はじめかたをまとめる
Gemini はどの名前で呼ばれても中身は同じモデルで、違いは 2 つの玄関だけです。手軽な AI Studio で始め、統制が要る本番は Vertex AI へ昇格します。
- 呼び出しは 1 つ — モデル名で使い分ける
- 試作は AI Studio、本番・規制対応は Vertex AI
- まずは無料枠のある Gemini 3.5 Flash から
何ができて、どの玄関から入るのか
Gemini を使おうとすると、Google AI Studio・Gemini Developer API・Vertex AI と、似た名前が次々に出てきます。まずはこの名前たちの正体と関係を、1 枚の地図で整理しましょう。
各トピックをクリックすると、その内容の説明がここに表示されます。
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マインドマップ「Gemini API でできること」。中心トピック「Gemini API」から 4 本の枝が広がる。 【トピック】 - Gemini API(呼び出しは 1 つだけ) - 文章の生成(基本の使い方) - 検索で根拠づけ(グラウンディング) - 画像・書類の理解(マルチモーダル) - 請求書画像の読み取り - 音声の文字起こし - アプリへの組み込み - 構造化出力(決まった形で返す) - 関数呼び出し(自作の処理とつなぐ) - 音声・画像など(専用の兄弟モデル) - 画像生成(Nano Banana 系) - 音声の読み上げ(TTS) - 動画・音楽(Veo / Lyria) 【囲み】 - 「テキスト系モデルが担当」: 文章の生成、画像・書類の理解、アプリへの組み込み をひとまとまりで囲む 【流れ】 - 枝を順に読む: Gemini API → 文章の生成 → 画像・書類の理解 → アプリへの組み込み → 音声・画像など
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比較表。2列 × 6行。 【列】 1. AI Studio 経由(Gemini Developer API) 2. Vertex AI 経由(Gemini Enterprise Agent Platform) 【比較】(観点ごとに) ■ 入口・ドキュメント - AI Studio 経由: aistudio.google.com / ai.google.dev/gemini-api - Vertex AI 経由: Google Cloud コンソール / cloud.google.com/vertex-ai ■ 認証 - AI Studio 経由: API キー1本 / GEMINI_API_KEY - Vertex AI 経由: Google Cloud の IAM / サービスアカウント / ADC ■ 前提 - AI Studio 経由: ほぼ不要 / GCP/カード登録なしで開始 - Vertex AI 経由: GCPプロジェクト+課金 / IAM ロール付与 ■ 無料枠 - AI Studio 経由: Flash 系にあり / Pro は有料専用 - Vertex AI 経由: 基本は有料 / 課金前提 ■ データの扱い - AI Studio 経由: 無料枠は学習に使われ得る / 課金有効化で停止 - Vertex AI 経由: 学習に使わない(保証) / ガバナンス込み ■ 向く人 - AI Studio 経由: 試作・学習・個人〜中小規模 - Vertex AI 経由: 本番・大規模・規制対応 【観点】 - AI Studio を見る: AI Studio 経由 - Vertex を見る: Vertex AI 経由
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比較表。3列 × 5行。 【列】 1. 使いどころ 2. 料金(目安)(/100万トークン 入/出) 3. 無料枠 【比較】(観点ごとに) ■ Gemini 3.1 Pro - 使いどころ: 最難の推論・エージェント - 料金(目安): 入$2 / 出$12 / 20万超は $4/$18 - 無料枠: なし / 有料専用(2026-04〜) ■ Gemini 3.5 Flash ★ - 使いどころ: まずこれ。汎用・既定 / 速い・安い・賢い - 料金(目安): 入$1.5 / 出$9 - 無料枠: あり / 縮小クォータ ■ Gemini 3 Flash - 使いどころ: 低コストで最前線級 - 料金(目安): 入$0.5 / 出$3 - 無料枠: あり ■ Gemini 3.1 Flash-Lite - 使いどころ: 大量・低遅延の処理 - 料金(目安): 入$0.25 / 出$1.5 - 無料枠: あり ■ Gemini 2.5 系 - 使いどころ: 旧世代の継続利用・最安狙い - 料金(目安): Pro $1.25/$10・Flash $0.3/$2.5 / Lite $0.1/$0.4 - 無料枠: あり 【観点】 - 使いどころで見る: 使いどころ - 料金で見る: 料金(目安) - 無料枠で見る: 無料枠
はじめかたは AI Studio から4手
最短は AI Studio ルートです。API キーを発行し、環境変数に入れ、統一 SDK を入れて、最小コードを動かす ── この4手で動きます。モデルは推奨の gemini-3.5-flash から始めましょう。
① API キーを取得(Google AI Studio)
Google アカウントでサインインし『Create API key』。新規キーはすべて安全な auth キーになります(GCP プロジェクト・カード登録は不要)。
Google AI Studio を開く発行したキーは次の手順で環境変数に入れます。コードや Git には直接書かないこと。
SDK は環境変数 GEMINI_API_KEY(または GOOGLE_API_KEY)を自動で読み込みます。
export GEMINI_API_KEY="(発行したキー)"~/.zshrc などに追記すると次回以降も有効になります。
② 統一 SDK(Google Gen AI SDK)を入れる
import は from google import genai。旧 google-generativeai は非推奨なので使わない。
pip install -U google-genaiPython 3.9 以上。仮想環境の利用を推奨。
import { GoogleGenAI } from "@google/genai"。旧 @google/generative-ai は非推奨。
npm install @google/genaiNode.js v18 以上。
③ 最小コードで動かす
環境変数にキーがあれば、引数なしでクライアントを作れます。
from google import genai
client = genai.Client() # GEMINI_API_KEY を自動で読み込む
response = client.models.generate_content(
model="gemini-3.5-flash",
contents="生成AIの仕組みを一言で説明して",
)
print(response.text)同じく環境変数のキーを自動で読み込みます。
import { GoogleGenAI } from "@google/genai";
const ai = new GoogleGenAI({}); // GEMINI_API_KEY を自動で読み込む
const res = await ai.models.generateContent({
model: "gemini-3.5-flash",
contents: "生成AIの仕組みを一言で説明して",
});
console.log(res.text);- 1
まずはノーコードで試す
AI Studio の画面(プレイグラウンド)でモデルを選んでプロンプトを打てば、コードなしで試せます。納得したら『Get code』で各言語のコードに書き出せます。
- 2
API キーは厳重に扱う
キーはコードや Git に直書きせず、環境変数やシークレット管理で保管します。用途や接続元の制限をかけ、定期的に取り替えるのが基本です。
- 3
規模・規制が要るなら Vertex
本番・大規模や、監査・学習不使用の保証が要件になったら、同じ SDK のまま Vertex AI へ。vertexai=True と project / location を指定するだけで昇格できます。
無料枠は学習に使われ得る
AI Studio の無料枠では、送った内容が Google の製品・モデル改善に使われ得ます。課金を有効にすると使われなくなり、Vertex AI は学習不使用が保証されます。個人情報や社外秘は、無料枠のまま本番に流さないでください。
押さえておきたい用語
- Gemini Developer API / Google AI Studio
- API キー1本で使える開発者向けルートと、その Web 画面。aistudio.google.com でキーを発行する。試作・学習に最適。
- Vertex AI(Gemini Enterprise Agent Platform)
- Google Cloud から使う企業向けルート。IAM・監査・学習不使用保証を備える。2026年に現名称へリブランド。
- Google Gen AI SDK(統一 SDK)
- 2つの玄関を1つで使える公式 SDK。Python は google-genai、JS/TS は @google/genai。旧 SDK は非推奨。
- API キー / GEMINI_API_KEY
- AI Studio ルートの認証。環境変数で渡すと SDK が自動で読み込む。コードや Web アプリに直書きしない(抽出される)。
- ADC(アプリケーションデフォルト認証情報)
- Vertex ルートの認証で使う仕組み。API キーではなく Google Cloud の資格情報で本人確認する。
- Flash / Pro / Flash-Lite
- モデルのグレード。Flash=速い・安い(まずこれ)、Pro=最上位で有料専用、Flash-Lite=最安。Flash 3.5 / Pro 3.1 と版がズレる点に注意。
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